サウジアラビア王国館、「Her Influence -彼女の影響力-」11人の女性の写真+5人の女性の言葉

万博の東の方にあった小さなスペースに素敵な写真展がありました。
概要
日程:2025年6月20日〜25日
場所:ギャラリーEAST
予約なしで、どなたでも入ることができました。
2025年6月23日。
大雨が降っていましたが、万博に行きました。
全く予約が取れなくて「今日は何もできないかなあ…」と思っていた矢先、東ゲートの奥にある小さな「ギャラリーEAST」という場所で写真展が開かれていました。
「予約していないしなあ…」と思いながら近づいていくと、なんと、どなたでも入場可能。
喜んで入りました。
サウジアラビアという国名を聞いて、どのようなイメージを持たれるでしょうか?
石油王の国?
豊かな国?
男性優位の国?
意外と知られていないというのが、実際のところだと思います。
女性はヒジャブという布をかぶっているイメージが強いですね。
これは宗教上の決まりであると、多くの日本人が認識しているところです。
素敵な写真展
今回の写真展では、サウジアラビアで非常に影響力のある11人の女性のパネル写真と、彼女たちの活躍が紹介されていました。
この写真は天井まで届くほど大きく、表と裏にそれぞれ異なる2パターンの写真が映し出されていました。
表にはオフィシャルな顔、裏にはプライベートな顔がありました。
モノクロで映し出されていましたが、これだけ大きなパネルでも一切ブレがなく、カメラマンの腕が非常に優れていることが伝わってきました。
今回は一人の女性につき、表裏で紹介されていましたが、次の機会があれば、2枚の写真を横に並べて見比べてみたいと思いました。
暗い部屋での演出もあり、厳かな雰囲気が漂っていました。
サウジアラビアの女性たちは、決して恵まれた環境ではない中で、並々ならぬ努力をして今の地位を築かれています。
紹介された11人の女性の中で印象的だったのは、意外にも王族の方がいらっしゃったことです。
限られた富裕層の女性だけが教育を受けられるというのは、ある程度の国でも見られることですが、
王族となると「女性は表に出るな!」という感覚が、一般人以上に強かったであろうことは想像に難くなく、
その中で王族の女性が公の場に出ることは、むしろバッシングの対象となったのではないかとも思いました。
また、その他の一般の女性たちの中にも、困難な環境や貧困から抜け出してきた方が少なくありません。
パネルにたどり着く前に、「言葉」だけで綴られた5人の女性の紹介がありました。
つまり、写真で紹介された女性11人+言葉で綴られた女性5人、計16人による展示です。
つらい経験をされてきた方の笑顔は、それはそれは美しいものでした。
女性の権利を考える名著もあります。よろしかったらご一読ください。

女性たちの紹介
こちらのサイトより引用。
「Her Influence-彼女の影響力-」に参加するサウジアラビアの女性は以下の通りです。
・ハイファ・アル・ファイサル王女殿下(ザハラ乳がん協会 創設者)
・ラミア・ビント・マジド・アル=サウード王女殿下(アルワリード慈善事業 事務総長)
・ハイファ・ビント・ムハンマド・アル=サウード(観光省 副大臣)
・バスマ・アル・マイマン(国連世界観光機関 中東地域ディレクター)
・エブティサム・アルウェハイビ(無形文化遺産部門 統括責任者)
・ガーダ・アルムハンナ・アバルカイル(文化人類学者、文化アドバイザー)
・ガーダ・オスマン・アルマヤン(ROSHN マーケティング・コミュニケーション最高責任者)
・ノウラ・ガブラ(環境デザイン建築家)
・ラニア・ムアラ(ZADKサウジ料理アカデミー創設者・理事長)
・ミシャール・アシュミムリ(航空宇宙工学者、ミシャール・エアロスペース創設者)
・ラジャー・ムウメナ(フューチャー・インスティテュート高等教育職業訓練学院 創設者兼総責任者)
加えて、サウジアラビアの女性たち5名の言葉が紹介されます。
・サウジアラビア大使リーマ・バンダル・アル=サウード王女殿下
・マシャエル・アル・オバイダン(アスリート)
・スマヤ・ダバグ(ダバグ・アーキテクツ 代表)
・ハッタン・アルサイフ(アスリート)
・ノウラ・マンスーリ博士(ハーバード大学サラタ研究所 気候・持続可能性大使、エネルギー研究者・アドバイザー)